独自の介護サービスを展開してる優良事業所をご紹介します
デイサービスめぐみ
八幡浜市穴井3-703 電話 0894-29-7150
八幡浜市穴井3-703 電話 0894-29-7150
―― 開設まもないが経験豊かなスタッフによる堂々たる布陣で運営
八幡浜から三瓶に抜ける海岸の道をたどって、蜜柑で有名な「真穴」へ。真網代を抜けて穴井に入る。密柑山を背にして湾に拡がるように家並みが密集している。漁村独特の狭い路地を持った雰囲気が色濃く残っているが、裕福な地区だったのか屋根が美しい。二三百戸の集落とみえた。そこに車を置いて、路地を入ると「めぐみ」があった。
一階部分は庭を潰して増改築し、フローリングの広い「ふれあいスペース」となるリビング・安静室・車イス対応のトイレ・風呂・茶の間・茶室で構成し、認定要件をパスし、利用者の送迎用の車椅子対応のワゴン車、大型テレビやDVD、二階事務所のファクス、コピー機といった備品を購入してスタートした。
充分な資金は準備できなかったが、特に空間作りのために研究を進め、居心地の良さ、使い勝手のよさに注意を払った。
―― 木の香りの空間でくつろぐ
トイレは動線やプライバシーを基準に大工さんに便器の向きを指示し、手すりの設置も立ち上がったり、手を洗う時に身体を預けたりするのに都合がよい位置を求めた。弱った体でも、ひとりで何もかもできやすいように配慮した。
お風呂もなるべく自分で入ることができるポイントを押さえ普通の家庭用の風呂を基準にした。高齢者の入浴に関しては特に県の「在宅介護研修センター」の入浴介護方式を参考にした。
ふれあいスペースには温湿布機、足裏マッサージ器、滑車運動機を設置した。利用者が自発的に、能力に合った機能訓練が行えるようにするためだ。 こたつの置かれている「茶の間」を「ふれあいスペース」の続きに残し、ごろりと横になったり、お喋りをしたり、お昼を食べたりできる場所を確保し、まるで自宅でくつろぐような居心地の空間を確保している。
奧にはいると、病院時代に趣味でしていた「茶道」を生かし、利用者の人と楽しめるよう炉を切って、茶室に見立てた和室も作った。 夫であり代表取締役の恵さんも画を描く趣味があり、部屋には油絵の風景画がかけてある。 民家の狭い親しみのある空間と開放的なふれあいスペースや玄関がマッチしていて、これなら一日をリラックスした気持ちで過ごすことができる。
デイサービスセンターを計画したのは市内布喜川、元八幡浜市立病院看護師・坂本孝子さん。坂本さんは大阪府立病院に勤務後、長く市立八幡浜総合病院に勤務。平成七年からは退職するまで整形外科病棟の婦長も務めた。その当時から退職後は託老所をしたい構想があり、高齢者介護についても勉強していた。
―― 開設のきっかけは穴井の一人暮らしの母親でした
当初は実費以外は無償のボランティアで託老所を開く考えだったが、民間の託老所などを視察した際、利用料が一日三千円と高額だったことから、年金生活の高齢者の負担を少しでも軽くするためには介護保険制度に乗ってデイサービス事業を立ち上げたほうがよいと考え直した。
介護の勉強を深めるにつれて、まだ先の六十歳の定年を待っていられなくなり、昨年三月に市立病院を退職した。 その選択のきっかけは、独りで穴井に住まれていた夫の恵さんの母親が急速に弱っていく姿を目の当たりにして、このままではいけないと感じたことが大きかったそうだ。
それから、施設オープンに向けた準備が始まった。介護保険サービス事業に認定されるため夫の恵さんが代表者になって「有限会社めぐみ」を登記。 恵さんは運送会社に勤務していたが、託老所という夢に一生懸命の孝子さんに、自分も出来るだけ協力しようと退職したという。また、恵さんは仕事柄、段々と老齢化・独り暮らし化していく故郷の人々の様子も実感していて、送り状の表書きを手伝ったり、荷造りの手伝いを行ったりして高齢者の独り暮らしをそれとなく支えていた。 場所は、母親が独り暮らしをしている市内穴井に決めた。恵さんの実家・木造二階建てを改造し、母親を含めて地域の高齢者の集える空間に改造することにした。
部屋にはいると、利用者の表情も上々で、テーブルを囲んで笑う声、お喋りのざわめき、滑車運動や自転車こぎに取り組む人、寝ころぶ人、お風呂に入る人、廊下に腰掛け煙草を吸う男性と、めいめい、まちまちに思い思いの時間を過ごしている。テレビはつけられていたが独りでぼんやり眺めている人は居なかった。
スタッフは、台所で食事の準備をする人、両手を添えて歩行訓練につき合う人、お風呂場から利用者と一緒に顔を出す人、それぞれの持ち場で利用者の中にとけ込むように動かれていた。私服ということもあって何人働いているのかすぐにはわからないほどだった。 記者が訪問した時、新しい利用者がお嫁さんに連れられて硬い表情をして椅子に座っていた。初体験の緊張から口をへの字に曲げ時々周りを眼だけで見回す様子。スタッフが話しかけても上の空、お嫁さんが話しかけても怒ったような表情だった。
やがてお昼の時間になり、食事が始まった。食べる気配がない。勧めても首を横に振るだけ。これはダメかなという空気が支配したその時、利用者のひとりの方が何やら話しかけ始めた。最初は誰でもそうなんだから、それが当たり前なんだから、心配ないから、すぐに慣れるからと、間を置いて繰り返し囁いているうちに箸を掴んで食べ始めた。お嫁さんとスタッフの顔に安堵の表情が浮かんだ。 先輩の利用者が後から来る人にデイサービスはいいとこよ、あなた通ってきなさい、心配要らないと説明している。自発的な利用者同士の関係や動きが「めぐみ」のグループとしての空気を決定している。そこではスタッフは影のように寄り添っているだけのようにみえた。
半日ほど座っていたが、その間、指示の言葉が飛ばないことは勿論のこと、スタッフの介入は極力抑えられているように思えた。まだ、半年にしかならないのに、「めぐみ」では堂々たる介護サービスが提供されている。そのサービスの質の高さに驚かされた。 こうした介護サービスの質の安定感はそこで働いておられるスタッフの経歴も関係している。坂本孝子さんに聞くと、介護現場ははじめての体験だが皆さんそれぞれ看護婦さんとして、あるいは地域の介護相談員として、地域の方の相談に当たってこられた。若いスタッフも精神保健福祉士・介護支援専門員としての国家資格を持っている。 そうそうたるメンバーである。
―― 高品位の介護の質感に驚かされる
他分野での長い経験が権威になることなく、上手に専門性を殺した上で素知らぬ顔をして利用者の「生活」に眼が向けられている。開業前に様々なセミナーを積極的に受けたり、先発の介護サービスを子細に検討されたに違いない。チームワークもよくとれている。現在の利用者の中心は戦後生まれの坂本恵さんの世代の親世代に当たり、戦後の生活の変動や文化、その変化の中で利用者それぞれがどう苦労されたか、楽しまれたかが感覚的に理解できる点も「めぐみ」の介護サービスの安定感に寄与 している。言葉で説明しなくても、分かり合える生活のコミュニケーションの領域が大きい年代ということである。
坂本孝子さんは、現役時代、看護師仲間と話す中で「両親が歳をとって世話が必要になったらどうしよう」、親を取るか、仕事を取るかで悩む声を多く聞いた。デイサービスセンターの運営を決めた時から、働く女性が望めばいつまでも仕事を続けることの出来る環境を作りたいという思いがあった。だから施設は基本的に午前十時から午後四時の営業だが、時間外も受け付けることにした。 時間外もOKなら出勤時に親を預け、仕事帰りに引き取ることが出来る。来られている利用者のなかには、時にはお昼だけでなく朝ご飯も「めぐみ」で食べて、夕ご飯も「めぐみ」で食べてという方がいらっしゃる。坂本さんご夫婦は二階に居室があるので時間の融通はきく。坂本さんにとって高齢者を抱える家族の側の要望は人ごとではない。昨日までの自分の姿だった。「めぐみ」に集まる高齢者の方々だけでなく家族の方も含めた視野がなければ在宅介護は長続きしないことは実感としてあった。
昨秋の内覧会は沢山の見学者であふれた。「孤立し、家族だけで高齢者を抱え込んで介護疲れしておられる方、働きながら独り暮らしの親にハラハラしながら迷っておられる方が沢山いらっしゃるのだと改めて感じさせられた。脳梗塞のせいで片麻痺になり、外出には車椅子介助が必要な方、徘徊や失禁などに悩まされている方、脳挫傷で全介助が必要な方、など様々でした。「めぐみ」ではすべて受け入れ、室内では車椅子をなるべく使わないように、認知症の方には安心感を提供することで対応しています。すぐに忘れても、ご主人の亡くなった年を失念しても、子供の生年月日が分からなくなっても元気で生活できればかまわないのです」とのこと。 また、坂本さんは、お年寄りの皆さんを自宅に招待する感覚で接し、センターで笑顔で過ごして頂き、介護されているご家族には休養をとって頂き、心身の負担を軽くできればと思う、と言われる。
「利用者の方も、デイに出てきて疲れないというと嘘になるので、ご家族の方はお家に帰られたら、お疲れさまと声を掛けてあげて欲しいですね。みんなで支え合う気持ちが大事ですから。行きたくないという日があれば休ませてあげて次の回に来られればよいと思っています。デイサービスを上手に利用すれば、認知症のある方でも自宅をメインにして暮らし続けることができるかも知れません。デイサービスを気軽に利用して頂き、家族と本人の関係、本人自身の気持ちを変える機会にして頂きたいと思います。その意味では介護サービスの大切な入り口だと認識しています。今は口コミで来られている方が多いのが現状ですが、地元の穴井地区のお年寄りに気軽に利用していただけるようになれば「めぐみ」の目的は果たせます。デイの他にはショートステイですね。出産や出張、旅行などの緊急・不急の用事に対応していきたいですね。これは機会を見て申請してみたい気持ちはあります」
―― 困っておられる方でしたらどなたでも。さらなる夢に向かって
「身体障害の方が見学に来られた折りに、入浴を体験して頂きました。久しぶりにお風呂に入れましたと感激してくださいました。介護保険の制約で今はできませんが、困って居られる方だったらどなたでも必要に応じて見ることができる多面的なサービスが将来的な夢なのですよ」ともいわれる。愛媛県で、新しい試みが「めぐみ」から始まるかも知れないという気持ちにさせられた。
お話を聞いている間にエレキギターを横抱きにした若いスタッフによる音楽療法が始まった。どうも定番らしい。利用者の楽しそうな拍手や歓声が上がり、みんなの歌が始まる。「めぐみ」には遠くから嬉々として通われる人が沢山いらっしゃる。
「地元の人の利用はいかがですか」と尋ねたとき、坂本さんは少し寂しそうな顔をされた。民間の事業所が感じる共通の高い壁、利用者本位のケアマネージメントの立場と見識の不徹底という介護保険のゆがみは他人事ではない・・・・・・ 祈るような気持ちで穴井を後にした。

一階部分は庭を潰して増改築し、フローリングの広い「ふれあいスペース」となるリビング・安静室・車イス対応のトイレ・風呂・茶の間・茶室で構成し、認定要件をパスし、利用者の送迎用の車椅子対応のワゴン車、大型テレビやDVD、二階事務所のファクス、コピー機といった備品を購入してスタートした。
充分な資金は準備できなかったが、特に空間作りのために研究を進め、居心地の良さ、使い勝手のよさに注意を払った。
―― 木の香りの空間でくつろぐ

お風呂もなるべく自分で入ることができるポイントを押さえ普通の家庭用の風呂を基準にした。高齢者の入浴に関しては特に県の「在宅介護研修センター」の入浴介護方式を参考にした。
ふれあいスペースには温湿布機、足裏マッサージ器、滑車運動機を設置した。利用者が自発的に、能力に合った機能訓練が行えるようにするためだ。 こたつの置かれている「茶の間」を「ふれあいスペース」の続きに残し、ごろりと横になったり、お喋りをしたり、お昼を食べたりできる場所を確保し、まるで自宅でくつろぐような居心地の空間を確保している。
奧にはいると、病院時代に趣味でしていた「茶道」を生かし、利用者の人と楽しめるよう炉を切って、茶室に見立てた和室も作った。 夫であり代表取締役の恵さんも画を描く趣味があり、部屋には油絵の風景画がかけてある。 民家の狭い親しみのある空間と開放的なふれあいスペースや玄関がマッチしていて、これなら一日をリラックスした気持ちで過ごすことができる。
デイサービスセンターを計画したのは市内布喜川、元八幡浜市立病院看護師・坂本孝子さん。坂本さんは大阪府立病院に勤務後、長く市立八幡浜総合病院に勤務。平成七年からは退職するまで整形外科病棟の婦長も務めた。その当時から退職後は託老所をしたい構想があり、高齢者介護についても勉強していた。
―― 開設のきっかけは穴井の一人暮らしの母親でした

介護の勉強を深めるにつれて、まだ先の六十歳の定年を待っていられなくなり、昨年三月に市立病院を退職した。 その選択のきっかけは、独りで穴井に住まれていた夫の恵さんの母親が急速に弱っていく姿を目の当たりにして、このままではいけないと感じたことが大きかったそうだ。
それから、施設オープンに向けた準備が始まった。介護保険サービス事業に認定されるため夫の恵さんが代表者になって「有限会社めぐみ」を登記。 恵さんは運送会社に勤務していたが、託老所という夢に一生懸命の孝子さんに、自分も出来るだけ協力しようと退職したという。また、恵さんは仕事柄、段々と老齢化・独り暮らし化していく故郷の人々の様子も実感していて、送り状の表書きを手伝ったり、荷造りの手伝いを行ったりして高齢者の独り暮らしをそれとなく支えていた。 場所は、母親が独り暮らしをしている市内穴井に決めた。恵さんの実家・木造二階建てを改造し、母親を含めて地域の高齢者の集える空間に改造することにした。
部屋にはいると、利用者の表情も上々で、テーブルを囲んで笑う声、お喋りのざわめき、滑車運動や自転車こぎに取り組む人、寝ころぶ人、お風呂に入る人、廊下に腰掛け煙草を吸う男性と、めいめい、まちまちに思い思いの時間を過ごしている。テレビはつけられていたが独りでぼんやり眺めている人は居なかった。
スタッフは、台所で食事の準備をする人、両手を添えて歩行訓練につき合う人、お風呂場から利用者と一緒に顔を出す人、それぞれの持ち場で利用者の中にとけ込むように動かれていた。私服ということもあって何人働いているのかすぐにはわからないほどだった。 記者が訪問した時、新しい利用者がお嫁さんに連れられて硬い表情をして椅子に座っていた。初体験の緊張から口をへの字に曲げ時々周りを眼だけで見回す様子。スタッフが話しかけても上の空、お嫁さんが話しかけても怒ったような表情だった。
やがてお昼の時間になり、食事が始まった。食べる気配がない。勧めても首を横に振るだけ。これはダメかなという空気が支配したその時、利用者のひとりの方が何やら話しかけ始めた。最初は誰でもそうなんだから、それが当たり前なんだから、心配ないから、すぐに慣れるからと、間を置いて繰り返し囁いているうちに箸を掴んで食べ始めた。お嫁さんとスタッフの顔に安堵の表情が浮かんだ。 先輩の利用者が後から来る人にデイサービスはいいとこよ、あなた通ってきなさい、心配要らないと説明している。自発的な利用者同士の関係や動きが「めぐみ」のグループとしての空気を決定している。そこではスタッフは影のように寄り添っているだけのようにみえた。
半日ほど座っていたが、その間、指示の言葉が飛ばないことは勿論のこと、スタッフの介入は極力抑えられているように思えた。まだ、半年にしかならないのに、「めぐみ」では堂々たる介護サービスが提供されている。そのサービスの質の高さに驚かされた。 こうした介護サービスの質の安定感はそこで働いておられるスタッフの経歴も関係している。坂本孝子さんに聞くと、介護現場ははじめての体験だが皆さんそれぞれ看護婦さんとして、あるいは地域の介護相談員として、地域の方の相談に当たってこられた。若いスタッフも精神保健福祉士・介護支援専門員としての国家資格を持っている。 そうそうたるメンバーである。
―― 高品位の介護の質感に驚かされる
他分野での長い経験が権威になることなく、上手に専門性を殺した上で素知らぬ顔をして利用者の「生活」に眼が向けられている。開業前に様々なセミナーを積極的に受けたり、先発の介護サービスを子細に検討されたに違いない。チームワークもよくとれている。現在の利用者の中心は戦後生まれの坂本恵さんの世代の親世代に当たり、戦後の生活の変動や文化、その変化の中で利用者それぞれがどう苦労されたか、楽しまれたかが感覚的に理解できる点も「めぐみ」の介護サービスの安定感に寄与 している。言葉で説明しなくても、分かり合える生活のコミュニケーションの領域が大きい年代ということである。
坂本孝子さんは、現役時代、看護師仲間と話す中で「両親が歳をとって世話が必要になったらどうしよう」、親を取るか、仕事を取るかで悩む声を多く聞いた。デイサービスセンターの運営を決めた時から、働く女性が望めばいつまでも仕事を続けることの出来る環境を作りたいという思いがあった。だから施設は基本的に午前十時から午後四時の営業だが、時間外も受け付けることにした。 時間外もOKなら出勤時に親を預け、仕事帰りに引き取ることが出来る。来られている利用者のなかには、時にはお昼だけでなく朝ご飯も「めぐみ」で食べて、夕ご飯も「めぐみ」で食べてという方がいらっしゃる。坂本さんご夫婦は二階に居室があるので時間の融通はきく。坂本さんにとって高齢者を抱える家族の側の要望は人ごとではない。昨日までの自分の姿だった。「めぐみ」に集まる高齢者の方々だけでなく家族の方も含めた視野がなければ在宅介護は長続きしないことは実感としてあった。
昨秋の内覧会は沢山の見学者であふれた。「孤立し、家族だけで高齢者を抱え込んで介護疲れしておられる方、働きながら独り暮らしの親にハラハラしながら迷っておられる方が沢山いらっしゃるのだと改めて感じさせられた。脳梗塞のせいで片麻痺になり、外出には車椅子介助が必要な方、徘徊や失禁などに悩まされている方、脳挫傷で全介助が必要な方、など様々でした。「めぐみ」ではすべて受け入れ、室内では車椅子をなるべく使わないように、認知症の方には安心感を提供することで対応しています。すぐに忘れても、ご主人の亡くなった年を失念しても、子供の生年月日が分からなくなっても元気で生活できればかまわないのです」とのこと。 また、坂本さんは、お年寄りの皆さんを自宅に招待する感覚で接し、センターで笑顔で過ごして頂き、介護されているご家族には休養をとって頂き、心身の負担を軽くできればと思う、と言われる。
「利用者の方も、デイに出てきて疲れないというと嘘になるので、ご家族の方はお家に帰られたら、お疲れさまと声を掛けてあげて欲しいですね。みんなで支え合う気持ちが大事ですから。行きたくないという日があれば休ませてあげて次の回に来られればよいと思っています。デイサービスを上手に利用すれば、認知症のある方でも自宅をメインにして暮らし続けることができるかも知れません。デイサービスを気軽に利用して頂き、家族と本人の関係、本人自身の気持ちを変える機会にして頂きたいと思います。その意味では介護サービスの大切な入り口だと認識しています。今は口コミで来られている方が多いのが現状ですが、地元の穴井地区のお年寄りに気軽に利用していただけるようになれば「めぐみ」の目的は果たせます。デイの他にはショートステイですね。出産や出張、旅行などの緊急・不急の用事に対応していきたいですね。これは機会を見て申請してみたい気持ちはあります」
―― 困っておられる方でしたらどなたでも。さらなる夢に向かって
「身体障害の方が見学に来られた折りに、入浴を体験して頂きました。久しぶりにお風呂に入れましたと感激してくださいました。介護保険の制約で今はできませんが、困って居られる方だったらどなたでも必要に応じて見ることができる多面的なサービスが将来的な夢なのですよ」ともいわれる。愛媛県で、新しい試みが「めぐみ」から始まるかも知れないという気持ちにさせられた。
お話を聞いている間にエレキギターを横抱きにした若いスタッフによる音楽療法が始まった。どうも定番らしい。利用者の楽しそうな拍手や歓声が上がり、みんなの歌が始まる。「めぐみ」には遠くから嬉々として通われる人が沢山いらっしゃる。
「地元の人の利用はいかがですか」と尋ねたとき、坂本さんは少し寂しそうな顔をされた。民間の事業所が感じる共通の高い壁、利用者本位のケアマネージメントの立場と見識の不徹底という介護保険のゆがみは他人事ではない・・・・・・ 祈るような気持ちで穴井を後にした。










